9月議会が終わり、決算認定(一般会計)に反対しました

昨日、平成29年度第3回定例議会が終わりました。
傍聴へ足を運んでくれた方、想いを寄せてくれた方、どうも有り難うございました!

9月議会は平成28年度決算の可否を問う議会です。

「決算?Che significa?(ソレハ、ドウイウ意味デスカ?)
と、イタリア紳士の男性に質問されるかもしれないので、決算の意味を教えます。
知っている方も多いと思うので、そんな方は読み飛ばしてください。

決算とは、ものすごく簡単に言えば「市のお金の使い方が正しいかどうかを判断する」ことです。

北杜市では3月議会で来年度の予算の審議をします。
市が作成した予算の案を議会でチェックをして、「はい、OKですよ~」と承認をしたら、
翌年度からその予算に沿って事業をおこなうわけです。

そうして計画に沿って一年間お金が適切に使われたのか
(予定した事業をしっかりおこなったのか、その事業の結果検証をしたのか、など)を、
翌年度の9月議会で決算として審査をする訳です。
友達(市)に財布(市民の皆さんから頂いている税金)を渡して、好き放題勝手に使われたら嫌ですよね。
要は買い物をしたレシート(予算執行した事業)をチェックして、
無駄遣いがないかを探す作業が決算認定の審査になります。

「カッコ良いカバン」を買ってきて、とお願いしたのに「ランドセル」を買ってきたり、
「俺、君から預かったお金を元手に世界一の忍者になる!」と意気込んで
チビッ子忍者村へ修行に出たり、、、と、どうしても納得のいかないことをされたら、
当然「NO!!」と言いますよね?
決算の認定を反対するのも同じことが言えます。

今回の28年度決算(一般会計)に対し、僕は反対をしました。

理由は主に以下の通りです。
・観光振興の予算執行に対する結果検証が不十分に感じる点があったこと
・観光地域おこし協力隊の成果が見受けられなかったこと
・指定管理業者の経営改善に対する指導が弱い部分があったこと

これから人口減少などの様々な要因から北杜市の財政状況は悪くなっていくと予想されています。
今の内からチェックしていかないと、将来大きな負担になっていくのかな、と思います。
でも、そうした状況を改善しようと頑張っている職員の方も沢山います。
また、そんな中で北杜市を元気にしていこうと頑張っている職員の方も沢山います。
そうした点はとても素晴らしいと思います。

色々と考えた末、今回は期待を込めて反対をすることにしました。

以下は、僕の反対討論(なぜ反対するのかの理由を議会で述べること)の内容です。
長いですが、ご容赦。


認定第1号 平成28年度北杜市一般会計歳入歳出決算書認定に反対の立場で討論をさせて頂きます。

今回、議員となり初めての決算ということで、自分なりに評価基準を決めて、審査をしました。
特に重要視した事は、市民目線、市民感覚に沿って予算執行が行われ、
その事業が費用対効果において適正だったか、という事です。

そうした点から見ていくと、観光振興の分野において予算執行に対して疑問に感じる事がありました。
北杜市の主要産業である観光。
花形とも言える産業だけに多額の予算が組まれ、数々の事業が打ち出され、執行されています。
しかし、それぞれの事業に対しての結果検証が不十分に感じる点も見受けられました。
また、私も以前所属していました、観光分野での地域おこし協力隊の事業においても、
国が掲げている協力隊員に求める行政では出来ない柔軟な地域おこし策の成果、
というものが28年度に関しては見えません。
また、指定管理者制度の事業においても、職員の方の努力を垣間見ることは出来るのですが、
十分な経営改善が図られずに、目標とする売上に大きく届かない施設もいくつかありました。
そうした結果の伴わない事業に対して、人件費の削減、という指導をする事は理解出来る部分もありますが、
それだけでは当然良い結果へと結びつくものではありません。
対外向けに積極的な広報活動をする、地域を交えてイベントを行なう、
などの様々な対策を複合的に行った上で改善をしていくのは当然の事と思います。
そうしたPDCAサイクルに則って経営を行なっていない指定管理業者に対する市の対応は、
市民感覚からすると残念ながら容認出来るものではありません。
指定管理者制度で使用されている施設や事業に係る一部の費用などは、
個人や企業の資金ではなく、あくまでも市民の方から頂いた税金だからです。

北杜市の財政状況は、今後段階的に厳しくなっていきます。
そうした状況になる前に、市民サービスは更に充実させる事に努めつつ、
効果が見込めない事業などがあれば今の内から大胆にカットしていく。
そんな渡辺市長の思い切ったリーダーシップを期待します。
また、北杜市には素晴らしい知恵やアイディアを持った市民の方が大勢います。
そうした、多様な市民の声を真摯に受け止め、柔軟に対応していく。
そして、北杜市には熱い想いを持ち、地域をより良くしていこうと
一生懸命働かれている若い職員の方もいます。
本当に心強く感じます。
そんな若い職員の方がどんどん現場に出向き市民の声を聞いた上でアイデアを出し、
それを実行出来るよう、更に伸び伸びと働ける職場作りに取り組んで頂きたいです。
市民と職員の皆さんが一体となり知恵を出せば、
きっと明るい北杜を描けるのではないか、と信じています。

そうした想いを込めて、平成28年度北杜市一般会計歳入歳出決算書認定に反対をさせて頂きます。


僕以外に、池田さん、清水進さん、志村さんが反対をしましたが、
残りの議員は賛成をしたので賛成多数で28年度決算は認定されました。
因みに、もし反対多数で認定されなかったとしたらどうなるのか?
詳しく書いてくれているブログがあるのでチェックしてみてください。

それ以外の議案には全て賛成をしました。
次の議会は12月です。
それまでの期間、また色々と勉強します。

追伸
市のお財布事情はもっと知っていく必要があると感じています。
是非皆さんと共に学べたら、と思っています。
そうした機会を作れないか、今検討しています。

実現しそうになったらまた報告します!



散歩中、落ちているクルミをバリバリ食べる蜜子(愛犬)を見ると、秋の訪れを感じます 笑

コメント