うけいれ全国交流会が開催されました!

1014()15()にかけて、
福島原発での事故を受けて保養活動を始めた団体が一同に集まり「うけいれ全国交流会」が開催されました。

今回の交流会に参加した仲間との記念撮影。

そもそも、保養とはなんでしょうか?

多くの地域の人々の生活に影響を与えた、原発事故による放射性物質の飛散。
保養とは、そうした放射能の不安を抱えることになった方々が、
休日などを活用して居住地から一時的に距離をとり、
放射能に関する不安から解放される時間を確保して心身の疲れを癒そうとする、一連の行動のことです。
保養によって、ある程度健康が守られることは広く認知されており、医学的にも
放射能の影響が少ない地域での一定期間の滞在が、免疫力を大きく高める効果があることが知られています。
そしてもう一つの効果は、心理面での負担軽減です。
原発事故後、外遊びや自然体験の機会を奪われた子どもたちにとって
屋外でのびのびと遊べる時間が得られる事は、かけがえのない体験となります。
更に、保養の機会は大人たちにとっても大きな癒しとなります。
同じ立場の人々との人間関係を広げながら、不安を語り合い、情報交換をし、心身を休めることができます。
子どもたちの成長に最大の影響を与えるのが
親を中心とした周囲の大人達の精神的な安定であることを鑑みれば、
これには本当に大きな意義があるといえるでしょう。
【ほよ~ん相談会より引用】

全国で200を超える団体が、保養の受け入れ活動を今も継続しておこなっています。
チェルノブイリ原発事故を受け、ウクライナではチェルノブイリ法という法律を作り、
事故によって通常の暮らしが出来なくなってしまった方への支援や保養を、国が主導しておこなっています。

残念ながら日本ではこうした国の動きは見られません。
「チェルノブイリの事故と福島の事故は違うのだから国の方針も違くて当然だ」
という意見もあるかとは思いますが、現実に困っていたり苦しんでいる方がいるのは事実としてあります。
だったら、国がやらないなら自分たちでやっちゃおう!
という想いを持った方々が全国で立ち上がり、様々な形で受け入れ活動をおこなっています。

ここ北杜市でもいくつかの団体が定期的に保養の受け入れ活動をおこなっています。
僕も、「4月3日のひろば」という団体が主催する保養に2年前からスタッフとして関わっています。

4月3日のひろばHP


今回のうけいれ全国交流会では、北は北海道から南は宮崎県までの受け入れ団体24組が北杜市に集まり、
日々の活動報告や意見交換会をおこないました。

制限時間10分での活動報告。熱い想いを持つ人が多いので、制限時間オーバーが続出!笑

面白い取り組みをしていたり、また悩みを抱えたりする団体もありました。
全体を通して言える共通の課題は、
今後も保養を続けていくための活動資金やマンパワー、そして世代交代をどうおこなっていくか
ということです。

僕は、5年10年というスパンではなくて、
もっと長い期間保養をおこなっていくべきなんじゃないか、と思っています。
そのためには活動を続けていくための骨組みをしっかりと作っていく必要があります。
そうした課題にしっかりと向き合って、今後も仲間と取り組んでいきたいです。


活動報告の中で胸を打たれたのが、山梨県内で活動する「じゃんじゃんキャンプ」という団体の発表。
大学生が中心となって活動していて、熱い想いがヒシヒシと伝わってきました。

じゃんじゃんキャンプの秋山さん。なんと、まだ10代!!ティーンエイジャー!

じゃんじゃんキャンプ活動資金調達のためのクラウドファンディングのページ
※募集は既に終わっています

「大事なのは、活動を続けること」と想いを述べていた発表者の秋山さんの言葉。
彼女は震災当時、まだ小学生でした。
社会的には何ら責任がなかった若者が、こうして一生懸命に活動をしている姿を見て
本当に有り難い、という想いと同時にも申し訳ない、という想いになりました。
震災当時、僕は29歳。
原発、という言葉は学校の授業で習ったはずなのにすっかり忘れ、
事故が起きて初めてその危険性を知りました。
その当時の自分の無関心さに憤りを感じ、大人としての責任を果たしていこう、
という想いで保養のお手伝いを始めました。

・・・と、ちょっと重たい話になってしまいましたが、
実際に活動をしてみると、大変なこともあるけれど、とにかく超楽しい!!

保養キャンプでの一コマ。新聞紙で凧を作りました!

日々の暮らしでは中々関わることの出来ない福島や県外の子どもたちと
北杜市の大自然の中で遊ぶ、というのは本当に楽しく幸せに感じます。

川遊びの様子。

原発事故がきっかけではありますが、
こうして様々な土地で人々が繋がっていくというのは社会的に見てとても大きな力になると思います。
この繋がりの環(わ)をもっともっと広げていきましょうー!


以下、交流会の様子を報告します。

夜の食事会。北杜市にある「たんぽぽ食堂」さんに協力頂き、美味しい料理に舌鼓。


4月3日のひろばが夏の保養で使用している「五風十雨農場」の見学。
農場主の元気いっぱい向山さん。いつも有り難うございます!


武川町で保養活動をしている兄貴、星匠!
みんなで「保養の家」を手作りしています。お手伝い、求む!


今回の交流会で準備をしてくれた、我らが4月3日保養キャンプスタッフの関さん。
ほとんど一人で準備から運営をしてくれました。心から感謝!!

そんな訳で、4月3日のひろばが主催する次回の保養キャンプは春休み頃を予定しています。

興味のある方、一緒に保養キャンプを作っていきましょう! 



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