ざっきょまつり in 世田谷

週末に、世田谷の羽根木公園で毎年開催されている「ざっきょまつり」へ遊びに行ってきました。


今年で42回を数える地域に溶け込んだお祭り。
そんな歴史あるお祭りの主催者であり、立ち上げ人でもある女性が、なんと北杜市に住んでいます。
ご存知の方も多いかと思いますが、その女性は塩原チエさんです。
チエさんは世田谷にある児童館の職員として定年まで勤務していました。
以来、現在に至るまでずっと子どもに携わる活動をされています。
8月には市内で熊本からファミリー劇団「天然木」を呼び、
市内の子どもたちも交えて演劇ワークショップを開催し、大成功を納めました。

【イベントの様子】※劇団天然木公式ブログより

そんなチエさんの同志でもある澤畑勉さん(通称:ヒゲさん)が先日北杜市へ遊びに来た際、
このお祭りのことを教えてもらい、今回興味があって遊びに行ってきました。



雑居まつりが始まったきっかけは、世田谷ボランティア連絡協議会で行われた
ボランティアリーダー育成のための学習活動からでした。
地域のさまざまな問題は独立しているのではなく、社会に根を張る地下茎のようにつながっている。
それを解決するためには、地域の人びとが一堂に会し、
お互いが抱えている問題を理解し合う「場」をつくり、
「出会い」「ふれあい」「語り合う」ことが必要である。
これを実現するため「まつり」というアイデアが出されました。
当初は「80万人のフェスティバル」という名称でしたが、これでは地域問題の解決という性格、
世田谷の風土にそぐわないということから、「ざっきょ(雑居)まつり」と呼ばれるようになりました。



そうした趣旨で始まったお祭り。
雑居まつりの原点は、「雑居であること」。
発起人のひとりであるヒゲさんはこう語っています。

『従来ボランティアというと慈善奉仕的な活動と考えられがちでした。
しかし、ボランティア活動は「してあげる」行為ではいけません。
ハンディキャップをもつ人ともたない人が互いに学び合い、
それぞれが自分の生き方を問うその過程で自分を変えていくことが大切なのです。
地域に根をおろし、地域の問題をともに考え行動していく。
地域に豊かな人間関係をつくりあげるなかから、
健常者にも障害者にも住みよい街をつくっていくことが大切なのです』
1979年発行『せたがやグラフ臨時号』(発行/世田谷区)の記事より要約・抜粋)



会場の羽根木公園は沢山の人でゴッタ返し、また100を超える出店ブースがあり、とても賑わっていました。
単に出店をして楽しむ、というだけではなく、お祭りの計画段階から出店者も含めて案を練り練り。
ゼロからお祭りを作り上げていきます。
大人だけではなく、子ども、ご老人、男女、移住者、地元民、国籍、障害のあるなしに関わらず、
様々な人が関わり混ざり、まさにお祭りの名にふさわしい雑居な状態のお祭りは、
なんだか妙に泥臭くて、個人的には凄く居心地が良かったです。

中でも活気付いていたのが、若者主体で企画した、Fuji Rockならぬ、Hane Rock!
公園内にあるプレーパーク(日本での先駆けとなったのが、このプレーパークだそうです)に集う若者が企画した音楽フェス!若者の放つエネルギーは凄まじい!!!


また、社会的なメッセージも込められていて、
楽しみながら世の中で起こっている出来事も知ることができました。



このお祭りには世田谷区長も積極的に関わっています。
というか、区長が子どもの頃から関わっていたイベントなので、
今でもこのお祭りに対して熱い想いを持っているようです。
それだけの歴史を積み重ねてきた、というのはとても素晴らしいです。
きっと、行政主導、ではなく市民主体で胸の奥から沸き起こるワクワクするエネルギーが、
これだけ長い期間続いてきた要因なのかな、と思います。

公園を飛び出し、街中をサンバのカーニバルが行進します!


現代において、地域との関わり方が段々と希薄になってきている、といわれています。
北杜市においても例外ではないと思います。
いわゆる「来たりもん」と言われる移住者と、
昔からこの土地で生活している地元の住民の方との見えない壁のようなもの。
こうしたものを少しずつ柔らかくほぐして行けると良いな、と感じます。
その手段の一つとして「お祭り」はアリなんじゃないかと思います。


雑居まつり宣言の中の「地域」の考え方にとても共感を覚えたので、最後に紹介します。

一 地域は、生活を営む最も身近で小さな社会集団である。

一 地域は、コミュニケーションの中からお互いを育て、助け合い平和を愛する心を育てる。

一 地域は、共通した問題や願いを語り、その解決・実現に向かって行動するエネルギーを生む。

一 地域は、最も生活に密着した文化を形成する源である。


実は、11月後半にあるイベントの計画を仲間と共に練っています。
雑居まつりの中で学んだことを、うまくこのイベントにも混ぜ込んで行けると良いな、と思っています。
とっても楽しいイベントにしたいです。詳細は追って説明します。


興味のある方、お手伝いをしたい方は是非お気軽に声をかけてくださいね!!
皆で考え、楽しくアクションしていきましょう!

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