北杜市の太陽光パネル設置の状況と、検討委員会について

先日5月9日(水)に第5回北杜市太陽光等再生可能エネルギー発電設備設置に関する検討委員会
が開催されました。

度重なる議会での質問や、多くの市民の声、また昨年の有志議員による
北杜市太陽光発電設備に関する条例案の議会への提出
そうした流れの中から行政側もようやく重い腰を上げて、今後の方針について検討をして欲しい、
ということで検討委員会が立ち上がり、昨年10月から定期的に委員会を開いて議論がなされています。

検討委員会のメンバーや、今まで開催された委員会の議事録はこちらから閲覧することができます。
僕も委員の1人として関わっています。量が多いですが、ぜひ議事録を読んで欲しいです。

今までの議会対応などからも分かるように、僕には行政が前向きな姿勢で無秩序に乱立する
太陽光パネル設置への対応をしているようには、残念ながら今のところ見受けられません。
そうした姿勢が反映されているかは分かりませんが、
この検討委員会の進み具合も”慎重”、というよりは”随分とのんびりしているな”という想いが強いです。

市民の多くの方が太陽光パネルが乱立している状況に対して不安に感じています。
そうした市民の声にできる限り迅速に対応することが求められているように思いますが、
今まで開催されてきた検討委員会のスケジュールは以下の通りです。

第1回 10月24日
第2回 11月20日
第3回 1月22日
第4回 3月28日
第5回 5月9日

2ヶ月以上開催されない期間もありました・・・。
これはスピーディーとは言い難い、うむむ。

そうした状況に対し、市民委員の方の多くからスピーディーな委員会運営を望む意見が出されています。
僕も全く同感です。
※スケジュールの調整は委員長や副委員長、事務局が調整していると思われます。

今までの検討委員会では、市民委員の方々が作成してくださった北杜市の住民が太陽光パネル設置により直面している諸問題について、関係する法律などがどのように規制しているのかを表にまとめた資料に基づき議論がされてきました。
(こうした資料を作ってくださる市民委員の皆さんに頭が上がらない気持ちです。本当に有り難うございます)

また、昨年末には市内の問題と思われる太陽光パネルの視察もおこないました。
僕はこの資料に記載された内容に関して、そして視察の中での説明を受けて、
市民委員が感じている想いに異論はありません。
北杜市としてどのように設置の規制をしていくか、という議論を
検討委員会の中で議論するべきだと思っています。

委員会の中でも度々言ってますし、市内の多くの市民の方が感じていることですが、
1日でも早く太陽光パネル設置に対して法的拘束力のある規制をかけていくか、
が一番大切なことだと思っています。
「指導要綱では限界がある」との行政側の発言もありました。

今回、市民委員の一人で「北杜市太陽光発電を考える市民ネットワーク」の
共同代表の弘田さんから資料提供がありました。
頂いた資料に基づき僕の方で作り直したグラフが以下のようになります。




2017年3月末時点と、2017年9月末時点の北杜市の太陽光パネル(家の屋根などは除く)設置
件数が記載されているグラフです。
注目すべき点は、20179月末時点の未稼働件数(まだ設置されていない太陽光パネル設置箇所の件数)が、
3月末時点と比べて約1/3と、大幅に減少していることです。
これは、関連する法律の改正により、太陽光パネルの設置をやめた案件が非常に多くあった
ということです。

今までは「すでに設置されている太陽光パネルの3倍近くがまだ設置される可能性がある」
という認識でいたので、そうした意味では少しだけ安心しました。
ですが、まだまだ手放しでは喜べません。

グラフを見ても分かるように、法律の改正がおこなわれたのにもかかわらず、
太陽光パネルの設置をやめていない件数が1,200件以上もあるということ。
つまり、この件数に関しては設置をされる可能性が高いということです。

既に設置されている太陽光パネルの容量が111,184kW、
未稼働容量(まだ設置されていない太陽光パネルの容量)は86,019kWと、
”倍”とは言いませんが、それに近い容量の太陽光パネルが設置を控えている状況なのです。

この、
今後作られる可能性のある設備をどう規制していくか。

ということを検討委員会の中で議論していかなければなりません、しかもスピーディーに。
(もちろん既に設置されている太陽光パネルへの対応も検討する必要があると思いますが、
まずは新規に設置がされる可能性のあるものへの対策が最優先です)

検討委員会の中で、
委員長が「再生可能エネルギーに対して否定的な考えなのか」と疑義を呈していましたが、
僕の認識では委員の誰も再生可能エネルギーに対して否定していると全く思っていません。
あくまでも、
森を切り倒し、景観を阻害し、住民の同意を得ず、土砂災害など地域にとって危険な
太陽光パネル設置に対して適切な規制をかけるべき。
というのが多くの委員の認識だと思っています。

再三の申し入れによって、次回の検討委員会の開催が
531() 13:30
明野総合支所2階大会議室
に決まりました。

毎回、沢山の方々に足を運んで頂き、本当に感謝しています。
定員は40名です。少しでも多くの方の傍聴をお願いします。
多くの方が関心を示すことも、とっても大切だと感じます。

どうぞ宜しくお願いします!

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