太陽光発電設備について想うこと

先日、長野県安曇野市議会議員の小林純子さんが北杜市を訪ねにきてくれました。
僕が所属している会派ともにあゆむ会で一緒に活動をしている野中真理子さんのもとに会いに来たのですが、僕も便乗して話を伺ってきました。

左から2番目の女性が小林順子さんです。今回は北杜市のマダム達もご一緒してくれました。

小林純子さんは、僕が目指す議員像の一人である安曇野市議会議員の増田望三郎さん(通称 望さん)
と歩みを共にする方で、かねがね望さんからお話は伺っていました。
望さんから「今度純子さんが北杜に行くみたいだから、会ってみたら?」と連絡を貰ったので、
この機を逃す手はない、ということでお会いしました。
このように想いを共有する議員の繋がりが広がっていくのはとても嬉しいし、日々の活動の励みになります。

今回、純子さんが北杜市に来た理由は、乱立する地上設置型太陽光発電設備の見学のためです。
うーん、こうした負の部分での視察、というのは正直に言ってとても恥ずかしい想いです(-_-)

現在、安曇野市でも少しずつですが地上設置型の太陽光発電設備が増えつつあるようです。
今後、安曇野市の宝である自然環境や景観などへの影響を考え、何か打つ手はないか模索をしている、
とのことで北杜市の事例(というか悪例?)を見にきたとのことでした。

今回は明野に最近建てられた発電設備の現地視察に同行してきました。
現地に着いたとき、たまたま発電設備の業者さんが来ていて、
設備の中に入って見学していって下さい、と言ってくれたのでお言葉に甘えて中を拝見させて貰いました。
(現場の撮影も快諾頂きました)


この設備は1,000kw、いわゆるメガソーラーの発電設備です。
元々は雑木林だったようですが、今は辺り一面がパネルに覆われて、
下草が生えてこないように防草シートが敷き詰められていました。
また、周辺にもあちらこちらに発電設備が建てられ、正に"太陽光銀座"となっていました。


この景色が北杜市の各所にあると思うと、、、やっぱり胸が痛みます。

他にもいくつか発電設備を視察したのですが
現地に行く道中でも数多くの発電設備が建てられ、また新たに建設をしている設備も多く見られました。

先日のブログにも書きましたが、市内ではまだ数多くの発電施設が建てられる可能性があります。

話は少しそれますが、安曇野市で「安曇野市の適正な土地利用に関する条例」という条例があり、それが安曇野市の自然環境や景観の保全に大きく機能を果たしているそうです。
(簡単にいうと、手続きを細かくすることで開発業者が面倒になって開発を断念するような仕組みになっています)

市として何が大切なのか、また何を残して行きたいのかが明確に示されている証拠なのかな、と感じます。

では、北杜市にとって大切なものとは?
未来に何を残していきたいのか、、、?

先日の西日本での豪雨災害では多くの方々がお亡くなりになりました。心よりお悔やみ申し上げます。
今まで経験したことのないような大雨で川は氾濫し、多くの家屋が濁流に飲み込まれました。
また、多くの場所で土砂崩れも発生しました。
その中には、急傾斜に建てられた太陽光発電設備が無残にも土砂崩れによって壊れていました。

豪雨で太陽光パネル崩落 住民ら不安の声 姫路 (神戸新聞NEXTより)
兵庫県姫路市では傾斜地の発電設備が約3,600㎡にわたって崩れ、住民が危険にさらされています。

豪雨で太陽光パネル崩れ落ち 山陽新幹線が一時運行見合わせ (神戸新聞NEXTより)
兵庫県神戸市では山陽新幹線の線路近くの発電設備が崩れ落ち、
一時新幹線の運行を見合わせる事態が起きました。
これをうけて久元神戸市長は
企業の倒産などで放置された太陽光パネルが災害時に悪影響を及ぼす危険性を指摘し、
「条例制定も含めて発電設備に関する規制を検討したい」と発言しています。

また、山梨日日新聞の記事によると
今回の豪雨で太陽光発電所が12ヶ所も被災したようです。
太陽光パネルは一部破損したとしても、光を浴びると発電をする可能性もあり、
感電をする恐れもあります。二次被害が起こるリスクもあるわけです。

原因究明は今後おこなわれるのでしょうが、森を切り開いて建てた発電設備は、
保水能力や土を留めておく力が失われて土砂災害を引き起こす危険性も高まります。
こうしたリスクを少しでも減らすために何ができるのかを考える必要があると強く感じます。

北杜市にも急傾斜に建てられている発電設備を数多く見かけます。
このまま放置していても良いのでしょうか、、、?


また、先日は甲府第一高等学校の生徒が太陽光パネルについてのレポートを発表していました。
当初は再生可能エネルギー(太陽光発電)は素晴らしいものでもっともっと広めていくべき
との考えだったものが、知識見識を深めていく中で自然環境を破壊し、
住民の想いからは懸け離れた状況を目の当たりにしたことで、
少しでも多くの人にこの現状を知って欲しいとの想いで発表をしていました。




「このままだと北杜市がソーラーパネルになっちゃう。」

数年前に中学生から言われた言葉が今でも忘れられません。
この中学生も今では高校生になっています。
それだけ月日が経っているのにも関わらず、未だ乱開発に待った!
の声を掛けられないのが非常に心苦しいです。
太陽光パネル設置に伴い将来にツケを払うのは、今を生きる子ども達です。

現在、北杜市では太陽光等再生可能エネルギー発電設備に関する検討委員会
が定期的に開催され、条例化も含めた議論がおこなわれています。
この検討委員会の中では、市の職員の方が
「太陽光発電設備に関する指導要綱だけでは限界がある」
と発言されていることからも分かるように、一日も早く効力のある条例化が望まれるところです。
僕も委員の一人として条例化に向けて、できる限りの働きかけはしていきたいです。


次回の太陽光等再生可能エネルギー発電設備に関する検討委員会は

731() 13:30〜 明野総合支所にて
※傍聴の受付は13:00から13:15までとなります


是非多くの方に傍聴に足を運んで頂きたいです。
委員一人ひとりの考え方も傍聴することで見えてきます。
そして、傍聴した際の感想などを是非SNSでの発信や身近な人たちに話をして共有して欲しいです。
情報をどんどん発信することで、市民の声も高まってくると思います。


今だけ、自分だけ。
という考えではなく、もっと先にある未来や僕ら人間は自然の中で生かされているんだ
という想いを持って暮らしていく必要があると思います。
一人ひとりができることから。


それと、北杜市の話ではありませんが、長野県諏訪市にある霧ヶ峰高原にメガソーラーの建設計画があり、この計画に対して反対運動が起こっています。
総面積は約200ヘクタール(東京ドーム約40個分!!!)、パネルの枚数はなんと約31万枚にもなるそうです。
建設による自然環境の変化、また災害などの危険性も高まることが懸念されています。
しかも、近隣河川下流にある茅野市米沢北大塩区民の約93%が計画に反対しています。
そうした状況に待ったをかけるべく、反対の署名運動が起こっています。
僕も署名しました。
是非賛同いただける方は署名をお願いします。
http://stop-suwashishigamegasolar.com

https://www.change.org/p/長野県-土砂災害が日本中で起きているのに-絶対にいらない-長野県-霧ヶ峰高原の下-大自然の中に超大規模ソーラー発電所?recruiter=886618516&utm_source=share_for_starters&utm_medium=copyLink

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